ブログ|ポスト・ヒューマン・ジャパン株式会社(PHJ)

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  • ブログ2023.08.02

    いつもお世話になっております。

    PHJの谷本です。

     

     

    皆さんは「エビデンスギャップ」という言葉を聞いたことがありますか?

     

    エビデンスギャップとは、最新の科学的な知見(エビデンス)と実際の臨床現場や実務現場での実践との間に存在するギャップ、つまりズレを指します。

     

    例えば、医療分野においては、新しい治療法や薬が開発され、それが臨床試験で効果が確認されたとします。

     

    しかし、その情報がすべての医療従事者に適切に伝わり、それが現場で適用されるまでには時間がかかります。

     

    この間に生じるエビデンス(科学的な根拠)と現場の実践との間の差がエビデンスギャップです。

     

    このエビデンスギャップが存在すると、患者が最新の知見に基づいた最善の治療を受けられない可能性があります。

    それは患者の健康状態や生活の質(QOL)に影響を及ぼす可能性があります。

     

    エビデンスギャップを解消するためには、最新の知見が医療従事者に適切に伝わり、それが現場で適用されやすい環境を作ることが必要です。

    これには、研究成果の適切な共有、教育とトレーニング、システムやプロセスの改善など、多方面からの取り組みが求められます。

     

    エビデンスギャップの一例として、高齢者における慢性心疾患と水分制限について考えてみましょう。

     

    慢性心疾患を持つ高齢者に対して、一部の医療職が厳格な水分制限を課すことがあります。しかし、最新のエビデンスは、高齢者における一般的な水分制限の効果について疑問を投げかけています。

     

    高齢者が必要な水分を取らないことは、脱水や腎機能の悪化を引き起こし、結果的に健康状態を悪化させる可能性があるからです。

     

    しかし、このエビデンスは広く共有されていないため、根拠のない水分制限が伝播してしまうというエビデンスギャップが生じています。

     

    患者が医師から水分制限を指導された場合、その指導は医療専門家からのアドバイスとして認識され、一般的にはその指示に従うことが求められます。

     

    このエビデンスギャップを解消するためには、まず最新のエビデンスが医療職に広く共有され、理解されることが必要です。また、医師が患者に対する治療方針を決定する際には、患者の個別の状況を考慮に入れ、最新のエビデンスに基づいた判断をすることが重要です。

     

    さて、これをどのように解消していくべきでしょうか。

     

    私は、応用行動分析学(ABA)の視点から考えることで、新たな解答を見つけることができると信じています。

    ABAは、行動を科学的に理解し、それを用いて人々の生活の質を向上させるためのアプローチです。この視点から、エビデンスギャップの解消に向けて以下の2つの要素が重要となります。

     

    1. 組織の仕組みの構築と動かし方:

     

    ABAでは、行動を形成・維持するために環境がどのような役割を果たしているかを重視します。

     

    医療・介護の現場でエビデンスベースの判断を行うためには、組織全体でそれをサポートする仕組みを構築することが必要です。

     

    組織内のコミュニケーション、教育・研修、パフォーマンスの評価など、あらゆるレベルでエビデンスベースの判断を重視する文化を作り上げる必要があります。

     

    1. 対話の質の向上:

     

    ABAは対話を行動の一部と捉え、その質が行動の結果に大きく影響すると考えます。

     

    エビデンスギャップの解消に向けて、医療職・介護職の人々がエビデンスベースの判断について理解し、それを日々の業務に取り入れるためには、対話の質を向上させることが必要です。

     

    それはチーム内のコミュニケーションだけでなく、患者やその家族とのコミュニケーションにも当てはまります。

     

    また、ABAの理論で、「ルール支配行動」という観点も非常に重要です。

     

    ルール支配行動とは、人間が言語や社会的なルールを理解し、それに基づいて行動する能力を指します。

     

    この能力を持つことにより、人間は他者の経験や知識から学び、自身が直接経験しなくても新たな行動を獲得することができます。

    このルール支配行動を理解し、効果的に活用することで、エビデンスギャップを克服しようとする私たちの努力は、より大きな成果を上げる可能性があります。

     

    しかし、ルール支配行動を利用する上で注意すべきは、ルールが常に正しい行動を導くわけではないということです。

     

    過去の経験や古い知識に基づいたルールが、現在や未来の状況に対応できない場合もあるのです。

     

    だからこそ、私たちは常に最新のエビデンスに基づいたルールを学び、適用する必要があります。そして、それを組織全体で共有し、理解することが重要となります。

     

    私たちが目指すべきは、「科学的介護」の教育と現場での適用を一致させることです。

     

    それによって、高齢者のQOL向上と健康状態の改善に繋がり、結果として社会全体の福祉の向上に寄与することができます。

    ではまた!

     

    それでは、コマーシャルです!

     

    第3期 認知症あんしん生活実践ケア研究会

    9月スタート決定!

    「アウトカムベースの評価フレーム」のご準備を、認知症BPSDの消失・緩和のケアスキルの学びからスタートしませんか!

     

    ご入会のお申込みは、下記LPから。

    https://81j03.hp.peraichi.com/FRCFC

     

    皆様のご入会をお待ちしています。

    ご質問などありましたら、お気軽に、運営事務局:堀内(ほりうち)までご連絡ください。
    電話:03-5288-7024 
    携帯:080-3265-2286
    E-mail:h.horiuchi@ph-japan.jp

     

  • ブログ2023.08.01

    いつもお世話になっております。

    PHJの堀内です。

    7月30日に、「第2期 認知症あんしん生活実践ケア研究会」の4回目を開催。

    今回は、1期生の実践報告も。

    以前のメルマガでインタビュー動画を配信させていただきました、

    岡山県の「株式会社かむら堂小規模多機能ホームぼちぼち」の

    林田恵美さんです。

    このインタビュー動画を配信させていただいた時、

    「認知症の症状がそんなに改善するなんて、信じられない。PHJが

    ㏚用に制作したんじゃないの。」という、お声があったのも事実。

    「生 林田さんです。」と紹介させていただきました。(笑い)

     

    林田さんのお話しを少々ご紹介します。

    「研究会で、対象としたご利用者様は、直前に大きな手術をされ、

    歩行も困難、自宅での生活は無理。精神薬も服用され、意識が

    朦朧とする、会話も成り立たない状況でした。

    本当に改善できるのか、スタッフも私も疑心暗鬼でした。

    でも、自宅へ帰りたいというご利用者様の願いを叶えたいと、

    藁にも縋る思いで、研究会に参加しました。」

     

    「基本ケアを続けて行く中で、徐々に変化が、会話が成り立つように

    なりました。最終的に、認知症の症状4つが消失しました。」

     

    「対象のご利用者様の現在の様子です。

    スタッフの子供と風船バレーをし、社の備品の修繕もしていただいています。

    また、スポーツ大会では、元気に活躍しています。」

     

    「現在では、研究会で学んだケアを、全てのご利用者様を対象に展開して

    います。」

     

    「スタッフと共有していることは、小さな変化を大きく捉えることが、続けていく鍵

    ということです。研究会で学んだことです。これからもご利用者様の笑顔のために

    頑張ります。」

     

    これが、研究会の結果です。

     

    今回の第2期生の事例検証の場面で、

    講師:「評価は2となっていますが、5月にアセスメントした症状が改善していませんか。」

    研究生:「そうなんです。無くなってます。消失してます。」

    講師:「その変化を、職員さんは認識されていますか。」

    研究生:「それが大事ですね。」

     

    皆様!

    認知症BPSDの消失は可能です。

    そのことを体験できるのが「認知症あんしん生活実践ケア研究会」です。

    皆様も、その体験をしませんか。

    認知症BPSDの消失に挑戦しませんか。

    もちろん、努力が必要です。でも、一人でも多くのご利用者様の笑顔を実現

    するために、挑戦する価値があると思いませんか。

     

    それでは、コマーシャルです!

     

    第3期 認知症あんしん生活実践ケア研究会

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    ご入会のお申込みは、下記LPから。

    https://81j03.hp.peraichi.com/FRCFC

     

    皆様のご入会をお待ちしています。

    ご質問などありましたら、お気軽に、運営事務局:堀内(ほりうち)までご連絡ください。
    電話:03-5288-7024 
    携帯:080-3265-2286
    E-mail:h.horiuchi@ph-japan.jp

     

  • ブログ2023.07.31

    いつもお世話になっております。

    PHJの堀内です。

    先週、28日、29日に、
    「2024年&2027年介護報酬改定生き残るための戦略&認知症あんしん生活実践ケア研究会無料説明会」を開催
    本当に多くの皆様にご参加いただきました。

    大盛況でした。

    事前アンケートでも、

    「介護報酬改定の方向性を知りたい。」

    「介護報酬改定に伴い具体的に何を準備すべきか。」

    「最新の認知症ケアについて知りたい。」

    「暴力的認知症への改善アプローチ方法について知りたい。」

    「2024年と2027年の介護報酬改定についての詳細」

    「報酬改定で介護施設ごとの取組課題」

    など、多くのご要望をいただきました。

    ご参加の皆様には、ご満足いただけましたでしょうか。

    セミナー後の感想で、「目から鱗が落ちるとは、このことですね!」

    とのお声も多くいただきました。

     

    介護報酬改定を直前に、
    また、「2027年度を目処に成果を重視する仕組みを介護報酬制度に創設する方針」は、
    介護業界に大変化がもたらされることを皆様、予知されているのでしょうね。

     

    さて、有名なお話ですが、

    「CHANGE」 と 「CHANCE」は、一文字違い!

    「CHANGE(変化)」を「CHANCE(チャンス)」に。

    「CHANGE」 を 「CHANCE」 にするには、どうすればいいか?

    この二つの単語は G と C が違うだけ。
    要は、【G】 を 【C】 にすればよいのです。

    【G】の中にある小さな 「T」、「TABOO(タブー)」 を取り除けばいい。

    または、「TROUBLE( トラブル)」、つまり問題や障害です。
    「T」を取り除きましょう。
    「T」を取り払うことができたら、そこには「CHANCE」が。

    皆様にとって、「T」は、人手不足、現場の意見、現状維持病・・・。

    いずれにしても、取り除くのは、経営者様のご決断ですね。

     

    経営者様にエールを!

    「最も強い者が生き残るのではなく、
    最も賢い者が生き延びるのでもない。
    唯一、生き残るのは変化できる者である。」

    チャールズ・ダーウィン

     

    それでは、コマーシャルです!

     

    第3期 認知症あんしん生活実践ケア研究会

    9月スタート決定!

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    認知症BPSDの消失・緩和
    のケアスキルの学びからスタートしませんか!

     

    ご入会のお申込みは、下記LPから。

    https://81j03.hp.peraichi.com/FRCFC

     

    皆様のご入会をお待ちしています。

    ご質問などありましたら、お気軽に、運営事務局:堀内(ほりうち)までご連絡ください。
    電話:03-5288-7024 
    携帯:080-3265-2286
    E-mail:h.horiuchi@ph-japan.jp

     

  • ブログ2023.07.28

    いつもお世話になっております。

    PHJの谷本です。

     

     

    経営者の皆様の中で、「科学的介護」の教育導入を「初めて」進めて行きたいという方、そして、過去に「科学的介護」のような高齢者生理学に基づいた介護の取り組みを行なっていて、諸般の事情で中断したままになっているという経営者の方にお勧めなのが、表題の無料セミナーです。

     

    PHJの「科学的介護」コンサルティングおよびトレーニングサービスは大きくは2つ。

     

    一つ目は、4年間をかけて進める「PHJ科学的介護完全マスターコンプリートコンサルティング(現地訪問指導)。

     

    ①リーダークラス以上の「仕事の価値観」アセスメントヒヤリング個人面談

    ②科学的介護の前提:8つの介護倫理インプットトレーニング(1年目)

    ③科学的コミュニケーションスキルマスタートレーニング(1年目)

    ④科学的マネジメント仕組み化コンサルティング(1年目)

    ⑤科学的介護メソッドコンサルティング&トレーニング(2〜4年目)

     

    二つ目は、毎年自動更新のオンラインZoomによるトレーニング&コーチング

    「PHJ認知症あんしん生活実践ケア研究会」

     

    こちらは会員法人の施設・事業所から半年ごとお一人だけ、登録者で認知症の行動心理症状(BPSD)が重度の方を選んでいただいて、半年にお一人づつBPSDを消失・緩和させていくオンラインコーチングです。法人年間価格たった600,000円(税込660000円)なので小規模事業者でも気軽に入会できます。そして会員の法人の「科学的介護」による認知症ケアを最高品質にしてしまいます。

    ただし、リーダーシップが効いていて、マネジメントが機能している法人が良い思いをします。どう言うことか?半年に一人づつ成果を出すだけではなく、上手に横展開をして、多くの利用者の成果を出します、そういう法人は。

    リーダーシップの強力さとマネジメントの有効性に自信がない社会福祉法人の経営者様は4年間のコンプリートコンサルティングをご選択されることをお勧めします。

     

    地域で一番店になるのは・・・・・・・・・・早い者勝ちです。

     

    PHJがコンサルティングしている「科学的介護」メソッドは、国際医療福祉大学大学院

    先進的ケア・ネットワーク開発分野自立支援介護学が開発研究している「科学的介護」における先行研究指標です。

     

    2027年度介護報酬改定に総説を予定されている「アウトカムベースの評価フレーム」に対応を準備する具体策は、実際は、この理論しかないと言っても過言ではありません。

     

    高齢者生理学ですから、賛否両論以前の話です。

     

    そして、この高齢者生理学に基づく「科学的介護」メソッドは、認知症BPSDの消失・緩和に恐ろしいほどの高い成功率を示しています。

     

    最後は「結果が出るのか、出ないのか」です。

     

    参加してみませんか?

     

     

    “難しいからやろうとしないのではなく、やろうとしないから難しいのだ。”

    -ルキウス・アンナエウス・セネカ(ローマ帝国の政治家・哲学者・詩人)

     

    “今やれることを、今やらなかったら、一生やれないと言うことなんだ。”

    -大島渚(映画監督)-

     

     

    当日申し込み、ただいまから開始!

     

     

    それでは、コマーシャルです!

     

    「2024年&2027年介護報酬改定生き残るための戦略&認知症あんしん生活実践ケア研究会」

    無料説明会

     

    ・7月28日(金)13時30分~15時30分

    本日、これからでもお申込みは、可能です。定員枠を拡大してお待ちしています。

    是非、お申込みを!

    ・7月29日(土)10時~12時

    ・7月29日(土)13時30分~15時30分

     

    下記LPをご高覧いただき、是非、ご参加をご検討ください。

     

    https://semican.net/event/posthuman/ohjtyu.html

     

    これからの介護業界を「生き残る」ために必要な情報をご提供します。

  • ブログ2023.07.27

    いつもお世話になっております。

    PHJの谷本です。

     

     

    新たな取り組みを導入する際、一部のスタッフや管理職から抵抗があると感じたことはありませんか?

     

    科学的介護への移行がまさにそのような場面で、経営者として重要なリーダーシップを発揮しなければならない瞬間です。

     

    組織心理学の視点からすると、変化への抵抗は人間の自然な反応です。

     

    安定した環境に居続けることは、ストレスを軽減し、リスクを回避する一方で、成長と進化を阻害します。

    科学的介護への移行は、それ自体が組織にとっての成長の機会であり、これにより組織のパフォーマンスとサービスの質が大きく向上します。

     

    しかし、これを実現するためには、経営者がリーダーシップを発揮し、組織のビジョンを明確に伝え、全員が目指すべき目標を設定することが求められます。

     

    このリーダーシップは、「七放五落十二達」の考え方を取り入れることで、組織内の既得権益者や抵抗勢力との闘いを勝ち抜くための鍵となります。この中国の古典的な戦略学の教えは、多くの困難や障害を経験しながらも目標を追求することの重要性を説いています。

     

    「七放五落十二達」という言葉は、中国の戦略家・孫武が著した兵法書「孫子」に出てくる教えから引用されたもので、その解説は次のようになります。

     

    「七放五落十二達」は直訳すると、「七つの解放、五つの挫折、十二の到達」を意味します。それぞれのフレーズは、戦略的な目標達成に向けての過程を象徴しています。

    「七放」は、適切なタイミングで過去の考え方や行動を放棄し、新しい視点を受け入れる重要性を示しています。

    これは自己の発展や組織の進化のためには、古い方法や既存のルールから解放されることが必要であるという教えです。

     

    次に「五落」は、進行中の挑戦や困難に遭遇した際には、一時的な失敗や挫折を経験することもあるという事実を受け入れることを示しています。

    これは、失敗から学び、それを次の成功につなげることが重要であるというメッセージです。

     

    そして「十二達」は、困難を乗り越えて最終的に目標を達成することを意味します。

    これは目標達成のためには、挑戦を続ける持続力と根気が必要であるという教えです。

     

    したがって、「七放五落十二達」の全体的なメッセージは、成功への道のりは困難で長いものであると同時に、新たな視点を受け入れ、失敗から学び、目標に向かって持続的に努力することにより、最終的には成功を手に入れることができるというものです。

     

    「七放五落十二達」というフレーズにおける数字「七」「五」「十二」は具体的な数を指すものではなく、中国の古代文化において象徴的な意味を持つ数字で、数えるべき具体的なアイテムやステップを示すものではありません。

     

    古代中国の思想において、これらの数字は特定の意味を象徴していました。

     

    「七」は完全性や満足を象徴し、「五」は均衡や調和を意味し、「十二」は完全性や一巡する周期を象徴しています。

    したがって、これらの数字はその象徴的な意味により、変化と進化、バランスと調和、そして完成と達成を強調する役割を果たしています。

     

    言い換えれば、「七放」は自己改革と進化のプロセスを、「五落」は困難と挑戦の必要性を、「十二達」は最終的な達成と成功を象徴しています。

    全体的なメッセージは、適応と変化挑戦と失敗を経て、最終的な成功を達成するという過程を表していると言えます。

     

    ではまた!

     

    それでは、コマーシャルです!

     

    「2024年&2027年介護報酬改定生き残るための戦略&認知症あんしん生活実践研究会」

    無料説明会を、皆様のご要望により開催が決定しました!

     

    ・7月28日(金)13時30分~15時30分

    ・7月29日(土)10時~12時

    ・7月29日(土)13時30分~15時30分

     

    下記LPをご高覧いただき、是非、ご参加をご検討ください。

     

    https://semican.net/event/posthuman/ohjtyu.html