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2023.06
  • ブログ2023.06.30

    いつもお世話になっております。

    PHJの谷本です。

     

     

    吉本隆明という人をご存知ですか?

     

    吉本隆明(1930年-2012年)は、日本の著名な文学者および評論家で、国内外で広く認識され、その影響力は広範で、文学、哲学、芸術評論、政治批評など、多くの分野にわたりました。

     

    吉本隆明は神戸市に生まれ、東京大学で英文学を専攻しました。彼は1960年代から70年代にかけて活躍し、その批評的視点と鋭い洞察力で日本の知識人から広く敬意を集めました。彼の批評とエッセイは、その後の日本の思想や文化に大きな影響を与え、彼の思考は「吉本隆明学」と呼ばれる独自の分野を生み出しました。

    彼の業績は多岐にわたりますが、代表的なものとしては、『共同幻想論』などの社会批評や、日本の戦後文化の分析などがあります。

     

    その吉本隆明氏が定義した「共同幻想論」を谷本はよく読み返します。

     

    「共同幻想論」とは、集団が共有する、通常は無意識的な「幻想」や「想像」がその集団の行動や意識を形成するという理論です。

     

    これを、科学的介護を実践する法人組織・施設のマネジメントに適用すると、非常に興味深い洞察を提供することができます。

     

    まず、共同幻想論から見ると、施設全体のビジョンや目標は、組織の「共同幻想」を形成する要素の一つです。これは施設の文化や価値観を形成し、スタッフの行動や意識に影響を与えます。

     

    しかし、その「幻想」が時と共に陳腐化し、現実のニーズや科学的な進歩に取り残されると、組織の動きは停滞し、パフォーマンスは低下します。

     

    ここで重要なのは、「共同幻想」が一度形成されると、それを変えるのは困難であるということです。なぜなら、それは組織の無意識的な一部であり、スタッフが自分たちの行動や意識の原動力として無意識的に採用しているからです。

     

    これを変えるためには、新たな「共同幻想」を形成するための意識的な取り組みが必要です。

     

    それでは、科学的介護を実践する法人組織・施設は、この「共同幻想論」をどのようにマネジメントに活かすべきでしょうか。

     

    1. 共同幻想の意識化:まず、組織全体で共有されている「幻想」を明確にすることが重要です。それが何であるか、それが組織の行動や意識にどのように影響を与えているかを理解することで、組織は有効な変化を促進することができます。

     

    1. 新たな共同幻想の形成:次に、組織は新たな「共同幻想」を形成するための戦略を策定します。これは、例えば、科学的な根拠に基づく新たなケア方法の導入や、利用者のニーズを満たす新しいサービスの開発など、組織の未来を切り開く新たなビジョンや目標を設定することにより達成できます。

     

    1. 共同幻想の共有:新たな共同幻想を形成するだけでなく、それを組織全体で共有することが重要です。これは、スタッフの教育や研修、定期的なコミュニケーションなどを通じて実現します。

    吉本隆明氏の共同幻想論は、科学的介護を実践する法人組織・施設が自身のマネジメントを理解し、改善するための新たな視点を提供します。

     

    この視点から、組織は自身の「共同幻想」を理解し、それを変えるための取り組みを通じて、組織全体のパフォーマンスとケアの質を向上させることができます。

     

     

    ではまた!

     

     

    それでは、コマーシャルです!

     

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  • ブログ2023.06.29

    いつもお世話になっております。

    PHJの谷本です。

     

    日本経済新聞の令和5年6月26日の一面に掲載された記事「人は衰退するのか」が、医療と介護の未来を思考させる契機となりました。

     

    テネシー州の医師デイビースミスさんが行った試みは、人間の医師とAI(生成AI「ChatGPT」)とが同じ医学的質問に対してどちらが優れた回答をするかを調べたもので、その結果は、衝撃的でした。

     

    AIの回答の品質は人間の3.6倍、さらに患者への共感力ではAIはなんと約10倍の差をつけました。それでは、この結果を科学的介護の現場、特に介護職とケアマネジャーの仕事に当てはめた場合、どのような影響が考えられるのでしょうか。

     

     

    最初に明確にしておきたいのは、AIが介護職やケアマネジャーの仕事を奪うということではなく、彼らの仕事をサポートし、より高品質なケアを提供するためのツールとして活用することです。

     

    例えば、AIが最新の科学的知識に基づいたケア計画を提案し、それに基づいてケアマネジャーが計画を調整し、介護職がその計画に従ってケアを提供する。このような一連のフローが考えられます。

     

    また、AIは介護職とケアマネジャーの継続的な学習をサポートします。AIが常に最新の介護に関する研究結果を更新し、その知識を提供することで、介護職やケアマネジャーは最新の情報に基づいてケアを提供し、患者のアウトカムを改善することが可能となります。

     

    さらに、患者への共感力についてもAIの活用は非常に有望です。AIは個々の患者のニーズや感情を理解し、その情報をもとに適切なケアや対応を提案することができます。その結果、患者は自分が理解され、尊重されていると感じ、介護の質をさらに高めることができるでしょう。

     

    このように、AIの活用は介護現場における新たな可能性を生み出します。しかし、AIを導入するにあたっては、その使い方を正しく理解し、倫理的な観点からも慎重に考えることが求められます。AIはツールであり、そのツールを使う人間が最終的にはケアの質を決定します。

     

    結論として、AIの進歩は介護の未来を刺激的にする可能性を持っていますが、それが成功するかどうかは我々人間がどのようにそれを利用し、組み合わせるかによるでしょう。科学的介護の未来は、人間とAIが共同で構築するものとなることでしょう。

    そして、AIの発展と普及は、確かに我々人間に倫理性や道徳観をより深く考える機会を提供していると思います。

     

    AIはあくまでツールであり、それをどのように設計し、使用するかは我々人間の手に委ねられています。この点で、AIの使用は人間の倫理性と道徳観を試すものとも言えるでしょう。

     

    特にAIが人間のように思考し、行動する領域に達すると、我々が直面する倫理的な課題はより複雑化します。AIが個人のプライバシーを侵害する可能性がある場合、その技術を使用すべきか? AIが特定の群体を差別するような結果を生む可能性がある場合、その結果は信頼できるものと言えるのか?これらは、我々がAIを利用する上で慎重に考えるべき問いです。

     

    さらに、AIがより高度になり、自己学習や自己意識を持つようになると、新たな倫理的な課題が出てきます。AIには権利があるのか? AIを「使用」することは正当なのか?これらの問いも、今後の議論を必要としています。

     

    よって、AIをまともに使いこなすためには、その技術の特性と可能性を理解するだけでなく、倫理的な観点から深く考え、対話することが重要であると言えるでしょう。これは、AIが我々人間に提供してくれる価値ある挑戦であり、それによって我々はより良い社会を構築していくことができると考えます。

     

    ではまた!

     

     

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  • ブログ2023.06.28

    いつもお世話になっております。

    PHJの谷本です。

     

    プロ将棋の棋士、羽生善治さんは、人間の能力と成功に対する見方について非常に興味深い洞察を持っています。

     

    「3流の人は人の話を聞かない。2流の人は人の話を聞く、1流の人は人の話を聞いて実行する、超1流の人は人の話を聞いて工夫する。」

     

    この考え方は、科学的介護の領域にも非常によく適用できます。

     

    まず、3流の介護職とは、認知症患者のケアに対する最新の科学的知識や研究を無視する人々を指します。彼らは、自分がすでに知っていることや、自分の経験に基づいたアプローチに固執し、他人のアドバイスや指示を無視します。結果的に、そのケアは最良のアウトカムをもたらさない可能性が高いです。

     

    一方、2流の介護職は、新しい情報やアドバイスに耳を傾けます。彼らは、水分ケア、栄養ケア、歩行ケア、腸内環境改善ケア、認知症BPSD消失ケアなど、科学的な介護手段の最新の知識を学び、その価値を理解します。しかし、彼らがこの知識を実際にケアに適用するかどうかは定かではありません。

     

    そして1流の介護職は、学んだ知識を具体的に行動に移すことができます。彼らは患者の個々のニーズに対応し、そのニーズに基づいた最良の科学的ケアを提供します。彼らは、そのケアが確かなアウトカムをもたらすことを理解しています。

     

    しかし、羽生さんが言う「超一流」の介護職とは、新しい情報を聞いて単に適用するだけでなく、その情報を自分自身の工夫と創造性を持ってケアに組み込むことができる人を指します。

     

    これらの介護職は、各患者の特定の状況に合わせて最新の科学的介護方法を調整し、改良します。その結果、彼らのケアは、患者に最高のアウトカムを提供し、より高い生活の質を維持するのに役立ちます。

     

    これらのレベルを自己評価することで、どの段階に自分がいるのかを明確にし、次に進むための道筋を示すことができます。

     

    成功への道は絶えず学び、他人のアドバイスを尊重し、それを実行するだけでなく、自分自身の独自の視点と創造性を活用することにあります。

     

    これこそが、科学的介護における「超一流」の意味です。

     

     

    フォームの始まり

     

    そして、介護職を1流にするもしないも、全ては、理事長・施設長の建設的リーダーシップにかかっています。フォームの終わり

     

    経営者の皆様、頑張りましょう!

     

     

     

    ではまた!

     

     

    それでは、コマーシャルです!

     

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  • ブログ2023.06.27

    いつもお世話になっております。

    PHJの堀内です。

    「認知症」に関するニュースが連日報道されていますね。

     

    22日、認知症やその疑いがあり、行方不明者として2022年に全国の警察に届け出があったのは延べ1万8709人だったことが、警察庁のまとめで分かった。前年から1073人(6.1%)増え、認知症に限定した統計を取り始めた12年以降の最多を更新した。毎年増加しており、12年の9607人から10年でほぼ倍増となったとのこと。

     

    それと、

    14日、認知症基本法案が参議院本会議で可決となり、認知症基本法が成立

    「認知症基本法」とは、認知症がある人でも尊厳を持って社会の一員として自分らしく生きるための支援や、認知症予防のための施策を定めるための法律。

     

    2025年には、高齢者の5人に1人が「認知症」になると言われ、社会の重要な課題となっていることを象徴していますね。

     

    「認知症基本法」で注目したいのが、

    第3条5項

    「認知症に関する専門的、学際的又は総合的な研究を推進するとともに、認知症及び軽度認知障害(アルツハイマー病その他の疾患により認知機能が低下した状態(認知症を除く。)として政令で定める状態をいう。第十七条及び第二十条第一項において同じ。)に係る予防、診断及び治療並びにリハビリテーション及び介護方法その他の事項に関する研究開発等の成果を普及し、活用し、及び発展させること。」

    第20条第1項

    「国及び地方公共団体は、認知症の本態解明、認知症及び軽度認知障害の予防、診断及び治療に関する方法の開発その他の認知症の予防等に資する事項並びに認知症の人の状態に応じたリハビリテーション及び介護方法の開発その他の認知症の人の生活の質の維持向上等に資する事項についての基礎研究及び臨床研究の促進、その成果の活用その他の必要な施策を講ずるものとする。」

     

    さて、介護業界の経営者の皆様!

    「介護方法の開発その他の認知症の人の生活の質の維持向上等についての基礎研究及び臨床研究の促進、その成果の活用」をどうお考えになりますか?

    「介護方法の開発」

    「その成果の活用」

    まさに、国民の期待は、皆様の経営する介護現場で、認知症ケアにより成果(アウトカム)を出すこと、認知症の「行動・心理症状(BPSD)」を消失させてくれる、そして家庭内に穏やかな日常を取り戻してくれる介護方法を求めているのです。

     

    介護業界の経営者の皆様!

    その国民の期待に応えようではありませんか!

    その答えが、「自立支援介護学」による認知症ケアなのです。

    皆様、本当はご存じですね。

     

    25日に、認知症あんしん生活実践ケア研究会第2期の3回目が開催されました。

    前回がアセスメントでしたので、実際に認知症ケアを実践して実質1ヶ月。

    徐々にですが、認知症の症状が改善していることが事実です。

    それと、私が感動したことですが、

    「職員の声がけが変わって来た。」と、職員の認知症ケアの変化をお話しされていたことです。

    講義でも、「ケアする者の姿勢」がテーマに。

    特に、「共にある」「行動の了解」「安定した関係」を確認。

    素晴らしい「研究会」ですね。(手前味噌ですが)

    まさに、「認知症基本法」でも強調されている「認知症がある人の尊厳」を、

    再確認です。

     

    介護業界の経営者の皆様!

    皆様の企業・法人の職員に、このような学びの場のご提供を!

     

    それでは、コマーシャルです!

     

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    ・7月28日(金)13時30分~15時30分

    ・7月29日(土)10時~12時

    ・7月29日(土)13時30分~15時30分

     

    下記LPをご高覧いただき、是非、ご参加をご検討ください。

     

    https://semican.net/event/posthuman/ohjtyu.html

     

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  • ブログ2023.06.26

    いつもお世話になっております。

    PHJの堀内です。

    世界経済フォーラム(WEF)は、世界各国の男女平等度を示す「ジェンダーギャップ指数」の2023年版を発表。日本は総合ランキングで146カ国中125位と、前年からも順位を落とし、先進国では最下位だったとのこと。

     

    議員や閣僚級ポストに占める女性の比率が依然として低く、政治分野は138位(前年は139位)。労働参加率や賃金の男女格差などを反映し、経済分野も123位(同121位)にとどまった。前年は他20カ国と並んで首位だった教育分野でも、女性の高等教育の就学率の低下が響き、47位にランクを落とした。日本は韓国(105位)や中国(107位)を下回り、東アジア太平洋地域19カ国中でも最下位だったそうです。

     

    この結果を、皆さんどう思いますか?

    ジェンダーギャップ指数は、SDGsとも大きな関わりがあります。ジェンダー平等はSDGsの目標のひとつにも定められており、日本としても、本格的に改革しなければ、世界の中で、「井の中の蛙、大海を知らず」となってしまいますね。

     

    さて、「経済財政運営と改革の基本方針 2023」でも強調されている「リスキリング」。

    リスキリングとは、「技術革新やビジネスモデルの変化に対応するために、新しい知識やスキルを学ぶこと」。

    岸田首相が掲げる「新しい資本主義」実現には、人への投資、すなわちリスキリングが重要であるとの考えを示しており、個人のリスキリング支援に5年で1兆円を投じるとのことから、国内におけるリスキリングはさらに活発化すると考えられますし、企業も、従業員のリスキリングを支援することが求められるでしょう。

     

    私、思うんですが、

    第4次産業革命と言われる現在、「新しい知識やスキルを学ぶこと」は大事なことですよ。

    でも、日本人には、もっと必要な「学び直し」があるのでは?

     

    最近のニュースを見ていると、児童虐待、いじめ、不適切ケア、不適切保育、虐待、また、悲惨な犯罪など、「人間」としてどうなのと思うニュースばかりです。

    今、最も求められているのは、モラル、道徳の「学び直し」では。

     

    「モラル・レボリューション(倫理革命)」という言葉をご存じですか?

     

    元エアビーアンドビー法律顧問兼最高倫理責任者のロバート・チェスナット氏は、

    「業績を高めれば優秀なリーダーとされる時代は終焉を迎えている。あらゆるステークホルダーに対して誠実さが求められる「倫理革命」の時代。(中略)形ばかりの倫理規定や通報システムによって従業員の当事者意識が失われ、間違った言動がスキャンダルを引き起こすリスクが顕在する。」と、そして、真に倫理的な組織をつくるためにリーダーが守るべき6つの行動指針があると提示しています。

     

    PHJが提唱する「科学的介護」の導入においても、介護スキルのリスキリングは必要ですが、その学びだけでは不十分です。

    科学的介護に挫折した多くの皆様は、お解りですね

     

    「科学的介護」のケアスキルは、手段です。

    「何のため」との介護倫理が教育されていないと手段と目的が逆転してしまうのです。

    「ご利用者の幸せのため」という介護倫理が従業員に定着していないと駄目なのです。

     

    その意味において、科学的介護の時代には、

    介護業界に、「モラル・レボリューション(倫理革命)」を起こす必要があります。

    また、「倫理的リーダーシップ」が介護業界の経営者様に求められているのです。

     

    PHJは、福祉業界の「モラル・レボリューション(倫理革命)」のご提案をさせていただいています。

    ご興味のある方は、お気軽にご相談ください。

     

    それでは、コマーシャルです!

     

    下記LPをご高覧いただき、入会を是非、ご検討ください。

    ・第3期 認知症あんしん生活実践ケア研究会
    https://81j03.hp.peraichi.com/FRCFC

     

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    ポスト・ヒューマン・ジャパン株式会社

    〒100-0005 東京都千代田区丸の内1丁目8-3

    丸の内トラストタワー本館20階

    URL:https://ph-japan.jp

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