介護業界から、「現場の負担」=退行欲求だけを後押しする言葉、を消せ | ポスト・ヒューマン・ジャパン株式会社

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  • ブログ2023.10.11

    みなさん、お元気ですか?

     

    経営者としての、施設長としての、管理者としての、本日1日のあなたの仕事の「意図」はどのようなものでしょうか?

     

    ポスト・ヒューマン・ジャパン株式会社(PHJ)の谷本です。

     

     

    言葉、は大切です。

    聖書には、「はじめに、言葉ありき」とあります。聖書はそのフレーズから始まります。

     

    言葉は、我々の脳に指示を出すツールと言われています。

     

    言葉の使用法を理解することは、自分の、自分たちの「脳をどのように取り扱うか」ということを理解することと同義です。

     

    その意味で言えば、介護業界は、言葉の使い方を間違えていると、私は以前から感じています。

     

    「科学的介護情報システム(LIFE)」に関しても、何に関しても、「介護現場の負担が大変・・・」という言葉が以前から、インフレ状態です。

     

    何よりも大切なのは「介護現場の負担を無くすること・・・・」。

     

    そういう職場であると、世の中に発信・啓発しているかのようです。

     

    そういう「言葉」を目にして、聞いて、感じさせて、未来をつなぐ子どもたちに何を伝えていることになっているか?

     

    忌避するでしょうね。大多数は。

    なぜなら、そこに何の仕事を通じての「理念」「目的」「価値」「ビジョン」を感じさせないからです。

    最初から「やりがいのない仕事です」と世の中に発信しているようなものです。

    やりがい、充実感、進行感を感じることができる仕事は「負担」という言葉は飛び交いません。

     

    そもそも「負荷」のない、「負担」のない仕事など、どこにあるのでしょうか?

     

    身体でも負荷をかけなければ「廃用症候群」になるわけです。

     

    私は、そんな薄っぺらい業界人の「言葉」使いに憤りを覚えます。

     

    日本の社会学者、心理学者である加藤諦三氏は、「人間は“成長欲求”と“退行欲求”の二種類の欲求を持っている」と言明しています。

     

    “成長欲求”は「自分らしくよりよく生きたい、成長したい」という欲求で、“退行欲求”は「楽したい、不快を避けたい、変わりたくない」という欲求です。

     

    どららが良い悪いというわけではありませんが、注意すべきことがあります。

     

    それは、「ほぼ退行欲求だけ」でやっていくと、長期的には本人の幸福感が落ちていく、仕事や人生がつまらなくなっていく、つまらなく感じるようになること、です。

     

    加藤諦三氏は、「地獄に堕ちる」という過激な表現すら使っているほどです。

     

    つまり、“退行欲求”だけで生ていくと、自分自身を生きておらず(自立ではな依存で生きる)、周りから評価をもらう、依存して生きることにエネルギーを費やしているので、情熱がなくなっていく、からといわれているのです。

     

    いわば「職員本位=退行欲求」、「利用者本位=成長欲求(でなければ利用者本位にはなるはずもない)」ということになるわけです。

     

    「科学的介護」も障害児福祉サービス、障害者福祉サービスにおける「応用行動分析学(ABA)」の実践は、とりもなおさず「成長欲求」を促進させるステージに職員を乗せる営み、経営者の皆様、今日も前に進みましょう!

     

    では、また!