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みなさん、お元気ですか?
経営者としての、施設長としての、管理者としての、本日1日のあなたの仕事の「意図」はどのようなものでしょうか?
ポスト・ヒューマン・ジャパン株式会社(PHJ)の谷本です。
皆さんの組織で、ISO9001(品質マネジメントシステム)の認証を維持している法人はありますか?
介護施設経営者の皆さん、介護施設でのISO9001認証は品質管理において非常に重要です。
しかし、多くの施設では品質方針が形骸化し、抽象化されてしまうことが課題となっています。特に科学的介護を提供する施設において、品質方針の具体化はますます重要です。
本稿では、品質方針の形骸化を克服し、マネジメントを効果的に機能させるための戦略と戦術を探ります。
品質方針の具体化
まず、品質方針を具体化することが重要です。
科学的介護を提供する施設である場合、品質方針が抽象的であってはいけません。
以下のような品質方針はダメな事例です。
↓
【品質方針】
社会的ニーズを見つけ出し、地域に開かれ、住み慣れた家で安心して老いることをサポートするサービスを提供する
×抽象的 行政・政治文書的
【品質方針】
1.顧客志向
歳を取っても、障がいがあっても自分らしい生活、ご利用者様が主役の生き生きとした生活を支援します。
2.専門性向上
介護のプロとして常に知識・技術・感性を磨き、成果をだしていく努力を惜しみません。
3.効率向上
私たちは日常業務や環境整備においても一人一人の職員が常に効率を考え、より質の高いサービスを提供します。
4.素早く継続的な改善
新人から管理者、みんなで意見を出し合い改善する姿勢を大切に、知恵と工夫を活かして新しいことにチャレンジしています。
×抽象的 行政・政治文書的
そうではなく、例えば「利用者の廃用症候群からの回復及び認知機能回復による認知症症状消失・緩和」というように、具体的で、動画で再生され、目に浮かぶような品質目標を掲げることをお勧めします
そして、さらに、これを具体的な行動や指標に落とし込んで、形骸化を防ぐのです。
具体的な目標設定
最初にすべきことは、具体的な品質目標を設定することです。
例えば「利用者の廃用症候群からの回復及び認知機能回復による認知症症状消失・緩和」という品質目標のように具体的に掲げる必要があります。
あるいは「入居者・利用者お一人お一人の自己実現目標の設定とその達成」などです。
その上で、そのような品質目標を年度で達成するために、さらに定量的に%で到達目標を組織の成長のため、個人の成長のためのルール=「成長ルール」として設定してください。
EX.二足歩行再獲得率、排泄自立率、入院率、常食率、下剤率(下剤ゼロ)、自然排便率、などなどです。
そしてこれらの「成長ルール」の達成のために、一人一人の職員が、管理職がどのような行動をすべきかという「標的行動」を各自と上司の検討の上、考案・設定し、実行する、させるのです。
ISO9001は「会社の質のマネジメントシステム」ですから、法人の中に仕組みが存在しなければなりません。
PHJではこの「仕組み」を「応用行動分析学」理論に準拠して構築しています。
従業員の教育とトレーニング
品質方針の達成には、従業員の教育とトレーニングが欠かせません。科学的介護を実施するために、スタッフは最新の知識とスキルを持っている必要があります。
定期的なトレーニングプログラムを設け、従業員が品質方針に基づいて行動できるようサポートしましょう。
データの収集と分析
品質方針の具体的な目標を設定し、従業員をトレーニングしたら、次はデータの収集と分析です。回復プログラムや認知機能回復の成果を数値化し、定期的に評価しましょう。
このデータをもとに、改善点を特定し、行動計画を策定します。
入居者一人一人のデータ管理が大変なので、避ける・・・という特養は、存続は諦めてください。
科学的介護はデータ管理は義務教育です。
定期的な監査と改善
ISO9001認証を維持するために、定期的な内部監査を行いましょう。品質方針の遵守状況を確認し、問題点を特定します。そして、問題解決のための改善策を導入し、その効果をモニタリングします。
PHJは2024年から「科学的介護監査」サービスを開始します。
これ、抜き打ちでやります。
「現場の準備が・・・」という施設は、日頃「科学的介護」のPDCAを回しているという点に疑義が生じますね。
結論
科学的介護を提供する施設でISO9001認証を維持するためには、品質方針の形骸化を防ぎ、具体的な目標と行動計画を策定することが不可欠です。
従業員の教育とトレーニング、データの収集と分析、定期的な監査と改善プロセスを組み合わせ、高品質な介護サービスの提供を継続しましょう。
ISO9001認証は品質を向上させ、利用者の満足度を高めるための貴重なツールです。
維持している法人は、チャレンジしてみてください。
では、また!