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いつもお世話になっております。
PHJの谷本です。
組織マネジメントの考え方で割と新しめのものに、DAO(自律分散型組織)というものがあります。
別名、「ティール組織」などとも呼ばれます。「未来の組織形態」だと注目されていたこともありました。
しかし、最近ではこんな捉え方がされるようになっています。
「ティール組織」「フラットな組織」でも組織マネジメントが機能するには、前提があるというのです。
それは、能力の高さが均等で、少数精鋭であること。それなら「ティール組織」「フラットな組織」でも成り立つ。
スタートアップ企業に多いかもしれませんね。
社員が10名や20名くらいですと「ティール型組織」「フラットな組織」でもうまくいく。
しかし、百人超えると難しくなる・・・・・・・。何故?
なぜなら能力にばらつきが出てきて、さらに価値観の違いも鮮明になってきて、
どうしても「明確なリーダー」が必要になるので、ヒエラルキー:官僚機構型組織でなければPDCAを回せなくなるということなんですね。
ここで思い出すのが、イギリスの人類学者であるロビン・ダンバーが提唱した「ダンバー数」です。
ヒトが安定的な社会関係を維持できるとされる人数の上限のことで、それは100〜200人とのこと。
この「ダンバー数」を超えるとそもそも「フラットな組織」は成立しなくなる、というか放置していると、現場に任せているとノーマネジメント、マネジメントが機能せず、暴走・カオス化・劣化し始めるリスクが高まるということです。
ここで、Googleでの有名な話。
引用:「1兆ドルコーチ シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え」
Googleがまだ、創業まもない2001年、社員数は数百人になっていた。
そこに途中入社してきた男がいた。その名はウェイン・ロージング。その男は幹部として入社。
Googleの管理職の働きに不満を感じて、こう言った。
「開発部門の管理職をゼロにして、組織をフラットにすべきだ!そうでなければクリエイティブな仕事などできるはずがない!そうだろ?みんな?」
その提案を創業者のラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンは歓迎した。
「いいね!学生の頃にみたいに緩やかで自由であれば、もっと生産性は高まるに違いないよ!」
そして、Googleの組織は、こう変貌した。
優秀なエンジニアたちがプロジェクトに取り組み、そのプロジェクトが完了したら、次のプロジェクトを「好きに」選ぶ。経営者がプロジェクトの進捗を知りたかったら、管理職など間に挟まないで、直接エンジニアに聞けば良い・・・・・・まさに「ティール組織」、「フラットな組織」!!!!!!!!
フラット化計画は実行された。
そんなとき、1兆円コーチと呼ばれた、外部コーチのウィリアム・キャンベルがGoogleに関わることになる。彼は、オフィスに夕方ごろにふらりとやってきては、経営陣や社員を観察した。
ひとしきり観察を終えたキャンベルは、ラリー・ペイジに、突然こんなことを言った。
「ここには管理職が必要だ!」
ラリー・ペイジは驚いた!「何を言うんだ、ウィリアム。僕たちは管理職を無くしたんだ。僕はそれに満足している。プロジェクトも進んでいる。管理職を戻す理由はなんだ!」
議論が収まらない。
そこで、現場のエンジニアに意見を聞いてみようということになった。
ふと見るとオフィスの廊下を一人のエンジニアが歩いている。キャンベルは声をかけた。
「なあ、君。君は管理職が欲しいかね?どうだい?」
そのエンジニアは答えた。「ああ、欲しいね!」、ここで驚いたには、ラリー・ペイジだ。「何故なんだ!?」
「何かを学ばせてくれる人や、そもそも僕らの議論に決着をつけてくれる人が必要なのさ。」
二人はその日のうちに、何人ものエンジニアに同じ質問をした。答えはほとんど同じだった。
そしてGoogleは、翌年、組織のヒエラルキー制度を再び開始し、管理職をもとに戻した。
「フラットな組織」は、イメージが良さそうでも「決めてくれる人がいない」、烏合の集、なのです。
組織は「クリエイティブな人」が自由に振る舞うだけでは、機能しない。
人間の身体における「免疫システム」のように、強靭な管理職が必要なのです。
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