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いつもお世話になっております。
ポスト・ヒューマン・ジャパン株式会社(PHJ)の谷本です。
最近のオールドメディア(新聞・週刊誌・テレビ)の中で気になるのが、紙媒体の昭和・平成時代の雄、週刊誌での介護にまつわる特集記事です。
これらはそのままネットニュースでも情報がシェアされているので、紙媒体がお好みの世代以外のあらゆる世代が目にするものになります。
どのような「介護」にまつわる話かというと、直近では、「週刊女性」2022年9月27日号 にこんな特集が組まれておりました。
私、谷本はネットニュースアプリで見たのですが・・・。
『親を入れたくない「アブナイ介護施設」の内情をスタッフが暴露!』・・・・。
内容はこんな感じです・・・・・・
①「夕方になり、日が陰ってくると、入居者たちが不穏なムードになってきます」
悲鳴を上げたり、おびえたりする高齢者が現れるのだ。
そういう心の動きは伝播して、ホーム内全体がおそろしい雰囲気に包まれる。
「妄想がふくらんで騒ぎだしてしまう人もたくさんいました。私のいた施設では“悪魔モード”“神様モード”などと呼び分けていました」
<・・・それ水分欠乏だろ!(谷本ツッコミ)>
②都内・社会福祉法人の特養で働いている30代の女性・Aさん。結婚を機に会社を辞め、産後の再就職先に特養を選んだという彼女の告発に、取材班はおののいた。
「私の場合、異業種から特養への転職でした。老人ホームで働く人々というのはボランティア精神に満ちた優しい人たちという印象があったのですが、働き始めてすぐに打ち砕かれました。特養内では、窃盗が横行していました」
③「それも(食事介助が)面倒くさいから、フルーツもお肉もお米も全部まとめて流動食にするんです。そんなもの、まずくて誰も食べられない。 これもまたスプーンをねじ込んでいました。ボロボロ泣きながら流動食を流し込まれているみなさんを見て、自分は絶対に入りたくないし、死んだほうがまし。絶対に自分の親も入れたくない、と思いましたね」
④ナースコールが鳴っても無視する。トイレに行きたいと言っても、すぐに連れていかない。そんな小さな虐待はいくつもあった。 「“利用者に対する虐待じゃないか”と訴えたことがあったのですが、すぐにいじめにあいました。1週間くらい全員から無視されました」
というわけでおぞましい内容が綴られているわけです。
「そんな特養は一部だよ!多くはしっかりと尊厳を護りながら、介護に取り組んでいるよ!」
とこのような記事を紹介したことについてお叱りを受けるかもしれませんが、おそらく一部にせよ存在しているとしたら、
どのような社会福祉法人、医療法人、株式会社の介護事業組織にそれが起こりうる可能性を秘めているのかと考えた場合、
その萌芽となってしまう組織環境の共通点が見えてきます。
週刊女性の記事にも触れてたのですが、誤った介護理念の浸透とその副作用によるものです。
「誤った介護理念」とは・・・・・・・・・「奉仕の精神」、です。
奉仕するということは「やってあげること」が基盤、要介護状態で身体的に他者に依存を強いられる状態の高齢者に「代わりにして差し上げる」という地点からスタートします。そのうちどうなるかというと
「してくれる人」と「してもらう人」の関係が確立し、介護者と被介護者は「共依存」状態が確立していきます。「共依存」状態の別名は、違う世界では「親分と子分の関係」をたやすく構築します。
いわゆる「支配する側」と「支配される側」に境界線が引かれることになります。経営者は「奉仕の精神」を訴え、知らないふり。介護職員は、それぞれ「支配関係」に慣れていきます。
「虐待」の芽も、ここから生まれます。「共依存介護」はいくらでも「虐待」に発展する可能性のある状態といえます。
逆に「適切な介護理念」とは、何か・・・・・・・、それは「自立支援の精神」です。
要介護状態とは、医学的見地による疾病を抱えていたとしても、要介護状態、寝たきりの要因は、ほとんどが「廃用症候群」です。
医学的に「廃用症候群」は回復の余地があるとされています。回復する・しない(寝たきりから身体的自立へ)の根本要因は、「ケアの質」「ケア環境」が全てとなります。
あなたの経営する介護施設(特養・老健・有料・サ高住・看多機・小多機・デイ・ショートステイ)はどちらの立ち位置ですか?回復させることができるケア環境ですか?それとも?
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でもその内容は、国民にとっては介護施設でハッピーに暮らすための前提の環境を、経営者に、現場介護職員に、しっかりと整えてもらうための示唆となる内容でもあります。
またその内容は、「科学的介護」の深層の本質が発見できる、「科学的介護」の政策的方向性の適切性が証明される内容でもあるのです。
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