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いつもお世話になっております。
PHJの堀内です。
科学によってアルツハイマー病を克服するためには、まずこの現状を見直さなければならない。
「私たちはアミロイドのみのルートを通ってアルツハイマー病の治療薬を追い求めてきたために、多くの時間を失った。たぶん10~15年は無駄にしてきただろう。」
これは、最近、話題になっているカール・へラップ氏の著書
「アルツハイマー病研究、失敗の構造」の一説です。
ビデオニュースの「マル激トーク・オン・ディマンド」の、
「新しい認知症治療薬に政府が喧伝するほど期待できないわけ」で、
都立松沢病院名誉院長でアルツハイマー病臨床の第一人者である齋藤正彦氏は、
「この本はレカネマブの開発のもとにもなったアミロイド仮説自体に疑問を投げかけ、
そもそもアルツハイマー病治療薬の開発を一つの仮説に賭けてしまったことを問題視するものだ」。
「この本に書かれていることは多くの精神科医にとっては分かっていたことで驚くにあたらないことだ」と。
また、齋藤氏は、レカネマブの効果についても首を傾げ、
レカネマブを開発したエーザイのデータによると、レカネマブを投与した患者を対照群と比較すると、
18カ月後では認知機能の悪化のスピードを27%遅らせることができたとされている。
しかし、これは臨床的認知症尺度の点数の合計で比較したものであり(すべて正常なら合計点が0点、重度だと18点)、
数値としてはレカネマブと対照群で0.45の差があったというが、それは臨床的にはほとんど実感できない差なのだという。
「そもそも家族性アルツハイマー病の原因とされるアミロイドの蓄積と高齢のアルツハイマー病が、
同じ原因による疾患であるかどうかも疑わしい」と。
「アミロイドの蓄積があってもアルツハイマー病でない人もかなりの割合で存在し、
アミロイドは正常な老化をコントロールしているのではないかといった見方もある。
しかし、アミロイド仮説以外はほとんど顧みられないまま多額の研究費がつぎこまれて現在に至っているのが現実だ」と。
「私たちはアミロイドのみのルートを通ってアルツハイマー病の治療薬を追い求めてきたために、
多くの時間を失った。たぶん10~15年は無駄にしてきただろう。」
この言葉を、皆さんは、どう思われますか?
カール・へラップ氏は、
「こうなったのは不確かな仮説に業界全体がのめり込み、突っ走ってきたからだ。途中で誤りに気づける機会もあった。
でもすでに大金を投じていたので、もはや引っ込みがつかなかったのだ」と。
「認知症」は、人類の大きな課題であり、今後、様々な議論が、活発に行われることを期待したいですね。
そして、私が、言えることが一つあります。
PHJが開催している「認知症あんしん生活実践ケア研究会」の事実です。
認知症薬の減薬を実施したケースで、認知症状の消失の効果が出ているとうことです。
そして、その研究会は、「科学的介護AtoZ研究会」と名称変更し、
さらに、多くの企業・法人の皆様に、その学びの場をご提供したいと
考えています。
ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。お待ちしています。