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いつもお世話になっております。
PHJの谷本です。
私、数多くの書籍を出版している、老年医学のエキスパート医師、和田秀樹先生の本をよく読みます。
大筋、勉強になりますが、和田先生の書籍を読んでいると、ただ一つ、気になる、、、というか、
「和田先生もこうなっちゃうかあ・・・・」と感じてしまう
「医師あるある価値観」が吐露されるページが出てくることがあります。
例えば、「80歳の超え方〜老いは怖くないが面倒くさい」(廣済堂出版)を読んでいると、、、、、、、、
「介護が自立支援に比重を置くことは間違いではないと思いますが、
老いは不可逆なもので、元に戻ることはありません。骨折してリハビリして歩けるようになっても若さは取り戻せません。
行きつ戻りしながら下がっていくからです。」
「あまりに介護保険制度の中で自立支援がうたわれすぎると、
要介護状態になった人が自己責任だと言われる風潮が出てこないかと心配します。」
・・・・・どうですか?
「その通りだーーーー!」と思われる方が多いでしょうか?
「見識がある!この和田先生の文章のどこに谷本は文句があるのか?」と思われますか?
谷本には、この考えが次のように見え、聞こえ、感じるのです。
↓
「介護が自立支援に比重を置くことは間違いではないと思いますが、老いは不可逆なもので、元に戻ることはありません。
骨折してリハビリして歩けるようになっても若さは取り戻せません。行きつ戻りしながら下がっていくからです。」
→「老いは不可逆」、これは「生理的老化」の話、介護保険の自立支援はそこではなく、
「病的老化」=廃用症候群や認知機能低下について専門性を発揮して、回復を目指せと言っているので、
この表現は「歪曲」気味と感じます。さらに「骨折してリハビリして歩けるようになっても若さは取り戻せません」、、、
これも乱暴で、実はこの考え方は本人も自覚のない「エイジズム」に染まっています。
「若い」から良い?「老い」だから可哀想、優しくしてあげなければ?
「高齢者差別(エイジズム)」が優しい笑顔で寄ってきます。
「行きつ戻りつつ、下がる・・・・」状態に抗いたい自由を封鎖するのは、エイジズム」、
かつ医療者は「エイジズム」対応をすると、なおさら退行していくから、厄介なのです。この感覚はベースにあるからか
病院で廃用症候群が作られるのでしょうか?
「老いているんだから、いいんですよ・・・・」こんな感じですよね?
あと、日本人のマジョリティは「自己責任」という概念、大嫌いですよね?
でもそれって、日本が、日本人が「民主主義」の国民ではない・・・
似非民主主義者という証であることをご存知ですか?(この話は、今回は横に置きます・・・・・)
和田先生をはじめ佐々木淳先生もそうですが、ギリギリまで見識が高い先生でも、
高齢者の身体的再自立のテーマになると、突然、見識の高そうな顔をしながら、
(おそらく)悪意なく・・・「エイジズム(高齢者差別)」にやられる・・・・。不思議です。
「差別はたいてい悪意のない人がする」( キムジヘ)、
そんな題名の書籍を先日セミナーで紹介しました。あらゆる差別はマジョリティからは見えない・・・・・。
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「要介護高齢者の視点からみた8つの介護倫理の学校」という学びを受講する、継続的に学ぶことができます。
この内容は、真面目に、体系立てて教育できるのはPHJだけかもしれません。(他にもあったらごめんなさい)
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