今さら聞けない医療・介護・福祉経営者のためのAI知識

2018年10月24日

昨年の2017年は、AIに関するマスコミ報道ブームの第一波という感があり、その内容も表層的なものが好まれたと言える。いわば、第4時産業革命報道のイントロダクションであった。介護に係るロボティクス(ハード)についても散々取り上げられたが、介護現場の風景をどこまでのイノベーションを実現したかというと、浸透したのは一部の施設における予測型センサーの活用までではなかったか。

米グーグルクラウド部門プロダクトマネジメント担当ディレクターのラジェン・シェス氏は、「ユーザーと話すと、AIを何に使うか目的が見いだせていない人がほとんど。そんなときはいま抱えている会社の問題を洗い出す。どんな問題もAIが解決する可能性があると考えている。例えば顧客との関係を良くしたいなら、顧客サービスの向上で何をすべきかにAIを利用する。コスト削減をしたい、効率化したい時は需要予測や品質管理をAIに任せることで結果が出る。医療分野ならAIで疾病を発見するのに使ってほしい。教育なら個人にあった教育、質の高い教育を提供するのにAIは力になれる。」と日本経済新聞とのインタビューで答えている。このように、経営における大きな改革の柱となる可能性だけは誰もが否定しないAI(人工知能)やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)だが、医療や介護・福祉に関わる理事長や理事クラスがその本質やロジックを真に理解しなければ、事態に対応した経営判断は下せないと一般にいわれている。そのため、本稿では、「いまさら聞けない医療・介護・福祉経営者のためのAI(人工知能)基礎講座」と題して、基本のキを確認してみたい。例えば、「AIと機械学習とディープラーニングの違いとは何か」から繙いてみる。シンプルに答えると、AIを作るための、実現するための一つの手法として、「機械学習」があり、「機械学習」というカテゴリーの中の一つのアルゴリズム(計算手法)として「ディープラーニング(深層学習)」が存在しており、脚光を浴びているということになる。2013年に、この「機械学習」というカテゴリーの中の「ディープラーニング(深層学習)」というアルゴリズム(計算手法)を駆使して、画像の認識の精度が急激に上がった(AIが目を持ったと例えられる)というブレークスルーが起きたため大きな話題になったわけだが、数十年前から研究されている基礎理論としての機械学習の一つであることには変わりはない。さらに、例えて言えば、「施設の中の○◯という課題を、ディープラーニングを用いて解決できないだろうか?」という検討をする場合、確かにディープラーニングは機械学習の中の最先端技術であることは間違いないのであるが、解決したい課題によっては、ディープラーニングが適せず、他の機械学習や、またはシステム開発、歩いはRPAによる自動化の方が適している場合がある。

機械学習で実施できることは、「教師あり学習」のクラス分類や回帰、「教師なし学習」のクラスタリングや異常検知があるが、逆に、クラスタリングはディープラーニングでは駆使できない。また、教師とするデータが少ない場合には、ディープラーニングよりももっとシンプルなアルゴリズム(計算手法)の方が最適な結果が出やすい場合もある。囲碁で正解最強の韓国のプロ棋士を倒したAlphaGoは、ちなみにディープラーニングだけで実現したわけではなく、ディープラーニングに「強化学習」を組み合わせての実現だった。このように法人や施設の課題解決にAI等を使う場合、最先端技術のディープラーニングが万能の特効薬とは限らないので、解決したい課題に対して最適な解決方法を選択できるようにならなければならないのである。AIを使って法人、施設の課題を解決する場合は、ニューラルネットワーク以外の機械学習についても詳しく経営者が学ぶことによって、より多くの法人や施設の改題解決のためのAI精度を高めることが可能になる。「機械学習」についてはあらゆる専門用語が飛び交い、非常に難解に感じるものである。前述している「ディープラーニング(深層学習)」や「ニュートラルネットワーク」さらに「教師あり学習」、「データマイニング」、「ペイジアンネットワーク」、「決定木」、「強化学習」、「帰納論理プログラミング」など難解極まりない。例えば「機械学習」だが、これは文字通り、機械(コンピュータ)に学習させることをいう。AIも人間同様、学習をする。人間が何か仕事をする際に、それが専門知識を必要とするならば、当該分野の知識を蓄えるために勉強=学習をする。専門書を紐解く?あるいは業務マニュアなどを読みながら学習するわけである。では、AIはどのようにして学習するのか?その方法は大きく2種類存在する。一つは、人間が勉強した知識を人間が手打ちでプログラムする方法、ルール、規則性のある事柄を、IF文を組み合わせてプログラミングするのである。しかし、プログラミングする内容が画像であった場合、この方式は人間の手打ちによるプログラミングでは行えなくなる。そこでもう一つの手法が登場する。それが「機械学習」である。「機械学習」とは、「大量のデータの中から、特徴を見つけだして、そのデータを分類することができる。この場合の特徴とは、人間が目で見て理解できるようなものではなく、「特徴ベクトル」や「プロトタイプ」といったものを使ったベクトルや関数である。また、「機械学習」には、「教師あり学習」と「教師なし学習」がある。「教師あり学習」は、この画像は犬であるとか。この場合は介護報酬の加算算定OKであるとかいった具合ににx湯力されたデータと正解(ラベル)が1対1で紐づいている訓練データを使用して学習することをいう。「教師なし学習」は、入力されたデータの正解(ラベル)は与えておらず、データに存在する特徴を探し出し、データの似た者同士をグループ分けする用途で使用される。また、以下の用語は全て、「機械学習」の技法である。あくまでもその一部であるが、抜粋して紹介する。

  • ニュートラルネットワーク:人工ニュートラルネットワーク(ANN)と呼ばれ、生物の神経ネットワークの構造と機能を模倣するという観点から生まれた学習アルゴリズムである。入力と出力の間の複雑な関係をモデル化するために使われ、データのパターン認識や観測された変数間の道の同時分布における統計的構造を捉えるなどの用途がある。いわゆる「ディープラーニング」は、このニュートラルネットワークを利用している。
  • 決定木学習:決定木を予測モデル(英語版)として使用した学習であり、アイテムについての観測をそのアイテムの目標値についての結論とマッピングする。具体例としてID3やRandom forestがある。
  • 相関ルール学習(英語版):大規模データベースにおける変数間の意味深い関係を発見するための技法。
  • クラスタリング:観測された例をクラスタと呼ばれる部分集合に振り分けるもので、振り分けは事前に指示された基準に従って行う。クラスタリングはデータの構造についての仮説(基準)の立て方によって結果が異なる。クラスタリングは教師なし学習技法であり、統計的データ解析でよく使われる。
  • 強化学習:「エージェント」が「環境」の中でどのような「行動」を取るべきかを、何らかの長期的「報酬」を最大化するよう決定する。環境の「状態」からエージェントの行動への写像を行う「方針」を求めるのが強化学習アルゴリズムである。正しい出力例は与えられず、最適でない行動が明示的に訂正されることもないため、教師あり学習とは異なる。
  • 帰納論理プログラミング:例や背景知識、仮説を一様な表現とし、論理プログラミングを使って学習を規則化する技法である。既知の背景知識と例の集合をコード化して事実の論理データベースとし、全てのポジティブな例を含み、ネガティブな例を全く含まない仮説的論理プログラムを生成する。

話は変わるが、文部科学省は、平成30年3月に「小学校プログラミング教育の手引(第一版) 」を公表し、小学校教育から「プログラミング的思考」を育てる重要性を訴えている。「プログラミング的思考」とは、「自分が求めることを実現するために、必要な動作や記号、またそれらの組み合わせを考え、どのように改善すればより意図したものに近づくのか
を考える論理的思考」である。プログラミング教育を通して、育成すべき資質や能力は、「知識・技能」、「思考力・判断力・表現力等」、「学びに向かう力・人間性等」とされている。当然に、今後の経営戦略と戦術にAI、プログラミングは基本スキルとなっていく。

医療・介護・福祉に関わる経営者にとっても「AIとは何か」、「AIを作る」、「AIを経営で活用する」ためのロジックを先頭に立って学ぶ必要性が刻々と高まっている。なぜなら、今後、経営判断をするために、『AIを作り、AIを活用し、経営者が経営判断をする』時代が目前だからである。

昨年の2017年は、AIに関するマスコミ報道ブームの第一波という感があり、その内容も表層的なものが好まれたと言える。いわば、第4時産業革命報道のイントロダクションであった。介護に係るロボティクス(ハード)についても散々取り上げられたが、介護現場の風景をどこまでのイノベーションを実現したかというと、浸透したのは一部の施設における予測型センサーの活用までではなかったか。

米グーグルクラウド部門プロダクトマネジメント担当ディレクターのラジェン・シェス氏は、「ユーザーと話すと、AIを何に使うか目的が見いだせていない人がほとんど。そんなときはいま抱えている会社の問題を洗い出す。どんな問題もAIが解決する可能性があると考えている。例えば顧客との関係を良くしたいなら、顧客サービスの向上で何をすべきかにAIを利用する。コスト削減をしたい、効率化したい時は需要予測や品質管理をAIに任せることで結果が出る。医療分野ならAIで疾病を発見するのに使ってほしい。教育なら個人にあった教育、質の高い教育を提供するのにAIは力になれる。」と日本経済新聞とのインタビューで答えている。このように、経営における大きな改革の柱となる可能性だけは誰もが否定しないAI(人工知能)やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)だが、医療や介護・福祉に関わる理事長や理事クラスがその本質やロジックを真に理解しなければ、事態に対応した経営判断は下せないと一般にいわれている。そのため、本稿では、「いまさら聞けない医療・介護・福祉経営者のためのAI(人工知能)基礎講座」と題して、基本のキを確認してみたい。例えば、「AIと機械学習とディープラーニングの違いとは何か」から繙いてみる。シンプルに答えると、AIを作るための、実現するための一つの手法として、「機械学習」があり、「機械学習」というカテゴリーの中の一つのアルゴリズム(計算手法)として「ディープラーニング(深層学習)」が存在しており、脚光を浴びているということになる。2013年に、この「機械学習」というカテゴリーの中の「ディープラーニング(深層学習)」というアルゴリズム(計算手法)を駆使して、画像の認識の精度が急激に上がった(AIが目を持ったと例えられる)というブレークスルーが起きたため大きな話題になったわけだが、数十年前から研究されている基礎理論としての機械学習の一つであることには変わりはない。さらに、例えて言えば、「施設の中の○◯という課題を、ディープラーニングを用いて解決できないだろうか?」という検討をする場合、確かにディープラーニングは機械学習の中の最先端技術であることは間違いないのであるが、解決したい課題によっては、ディープラーニングが適せず、他の機械学習や、またはシステム開発、歩いはRPAによる自動化の方が適している場合がある。

機械学習で実施できることは、「教師あり学習」のクラス分類や回帰、「教師なし学習」のクラスタリングや異常検知があるが、逆に、クラスタリングはディープラーニングでは駆使できない。また、教師とするデータが少ない場合には、ディープラーニングよりももっとシンプルなアルゴリズム(計算手法)の方が最適な結果が出やすい場合もある。囲碁で正解最強の韓国のプロ棋士を倒したAlphaGoは、ちなみにディープラーニングだけで実現したわけではなく、ディープラーニングに「強化学習」を組み合わせての実現だった。このように法人や施設の課題解決にAI等を使う場合、最先端技術のディープラーニングが万能の特効薬とは限らないので、解決したい課題に対して最適な解決方法を選択できるようにならなければならないのである。AIを使って法人、施設の課題を解決する場合は、ニューラルネットワーク以外の機械学習についても詳しく経営者が学ぶことによって、より多くの法人や施設の改題解決のためのAI精度を高めることが可能になる。「機械学習」についてはあらゆる専門用語が飛び交い、非常に難解に感じるものである。前述している「ディープラーニング(深層学習)」や「ニュートラルネットワーク」さらに「教師あり学習」、「データマイニング」、「ペイジアンネットワーク」、「決定木」、「強化学習」、「帰納論理プログラミング」など難解極まりない。例えば「機械学習」だが、これは文字通り、機械(コンピュータ)に学習させることをいう。AIも人間同様、学習をする。人間が何か仕事をする際に、それが専門知識を必要とするならば、当該分野の知識を蓄えるために勉強=学習をする。専門書を紐解く?あるいは業務マニュアなどを読みながら学習するわけである。では、AIはどのようにして学習するのか?その方法は大きく2種類存在する。一つは、人間が勉強した知識を人間が手打ちでプログラムする方法、ルール、規則性のある事柄を、IF文を組み合わせてプログラミングするのである。しかし、プログラミングする内容が画像であった場合、この方式は人間の手打ちによるプログラミングでは行えなくなる。そこでもう一つの手法が登場する。それが「機械学習」である。「機械学習」とは、「大量のデータの中から、特徴を見つけだして、そのデータを分類することができる。この場合の特徴とは、人間が目で見て理解できるようなものではなく、「特徴ベクトル」や「プロトタイプ」といったものを使ったベクトルや関数である。また、「機械学習」には、「教師あり学習」と「教師なし学習」がある。「教師あり学習」は、この画像は犬であるとか。この場合は介護報酬の加算算定OKであるとかいった具合ににx湯力されたデータと正解(ラベル)が1対1で紐づいている訓練データを使用して学習することをいう。「教師なし学習」は、入力されたデータの正解(ラベル)は与えておらず、データに存在する特徴を探し出し、データの似た者同士をグループ分けする用途で使用される。また、以下の用語は全て、「機械学習」の技法である。あくまでもその一部であるが、抜粋して紹介する。

  • ニュートラルネットワーク:人工ニュートラルネットワーク(ANN)と呼ばれ、生物の神経ネットワークの構造と機能を模倣するという観点から生まれた学習アルゴリズムである。入力と出力の間の複雑な関係をモデル化するために使われ、データのパターン認識や観測された変数間の道の同時分布における統計的構造を捉えるなどの用途がある。いわゆる「ディープラーニング」は、このニュートラルネットワークを利用している。
  • 決定木学習:決定木を予測モデル(英語版)として使用した学習であり、アイテムについての観測をそのアイテムの目標値についての結論とマッピングする。具体例としてID3やRandom forestがある。
  • 相関ルール学習(英語版):大規模データベースにおける変数間の意味深い関係を発見するための技法。
  • クラスタリング:観測された例をクラスタと呼ばれる部分集合に振り分けるもので、振り分けは事前に指示された基準に従って行う。クラスタリングはデータの構造についての仮説(基準)の立て方によって結果が異なる。クラスタリングは教師なし学習技法であり、統計的データ解析でよく使われる。
  • 強化学習:「エージェント」が「環境」の中でどのような「行動」を取るべきかを、何らかの長期的「報酬」を最大化するよう決定する。環境の「状態」からエージェントの行動への写像を行う「方針」を求めるのが強化学習アルゴリズムである。正しい出力例は与えられず、最適でない行動が明示的に訂正されることもないため、教師あり学習とは異なる。
  • 帰納論理プログラミング:例や背景知識、仮説を一様な表現とし、論理プログラミングを使って学習を規則化する技法である。既知の背景知識と例の集合をコード化して事実の論理データベースとし、全てのポジティブな例を含み、ネガティブな例を全く含まない仮説的論理プログラムを生成する。

話は変わるが、文部科学省は、平成30年3月に「小学校プログラミング教育の手引(第一版) 」を公表し、小学校教育から「プログラミング的思考」を育てる重要性を訴えている。「プログラミング的思考」とは、「自分が求めることを実現するために、必要な動作や記号、またそれらの組み合わせを考え、どのように改善すればより意図したものに近づくのか
を考える論理的思考」である。プログラミング教育を通して、育成すべき資質や能力は、「知識・技能」、「思考力・判断力・表現力等」、「学びに向かう力・人間性等」とされている。当然に、今後の経営戦略と戦術にAI、プログラミングは基本スキルとなっていく。

医療・介護・福祉に関わる経営者にとっても「AIとは何か」、「AIを作る」、「AIを経営で活用する」ためのロジックを先頭に立って学ぶ必要性が刻々と高まっている。なぜなら、今後、経営判断をするために、『AIを作り、AIを活用し、経営者が経営判断をする』時代が目前だからである。