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いつもお世話になっております。
PHJの谷本です。
日本の多くの経営者や業界団体、並びに有識者が大好きな言葉があります。
それが、「とりあえず、様子を見ようか」です。
この言葉、思考の源は何なのでしょうか?
「様子を見る」、、、、、、。ということは
「しばらくの間、損得計算をしないで、思考停止状態で時間を経過させる」
あるいは
「しばらくの間、価値判断をしないで思考停止状態で時間を経過させる」
別の言い方は、「経営判断をしないままにしておく」ということになるのでしょうか。
損得計算なら、わかりやすいのですが、問題は「価値判断」の方です。
「価値判断」とは、損か得かではなく、好きか嫌いか、良いか悪いか、正しいか正しくないかを判断する能力になってきます。
簡単そうに感じるかもしれませんが、経営者視点で考えると、価値判断は「主観的」なものなので、「優秀な人ほど」避けようとします。
優秀な経営者ほど、なんとか「客観的に」正しい判断をしたいという誘惑にかられます。
どこかで「主観的」なのは良くないのではないか?客観的でなければ・・・・と思いがちです。
そのため、ときに、過度に現場に意見を聞いたりする場合もあるかもしれません。
しかし、よく考えてみてください。「主観的」は悪いことなのでしょうか?
「主観的」であっても良いのです。「主観的」だからこそ、経営者はその「責任」を取ればいいのですから。
ある意味、「客観的な」経営判断にこだわる経営者の深層心理には臆病な心が見え隠れします。
なぜなら「常に客観的に評価をして、最適な選択だけをしている」と自負する経営者は、実は責任を取らない、免責思考があるかもしれません。
「データ」のせいにするのではないですか?「自分の責任ではない」と。
トップの決定は、途中経過がどうであれ、不足の事態もあり、部下が間違うこともあり、ときに非合理な選択もあり、それらを含めて、「経営者の主観」で決める、そして、それに対する責任を自分が取るという覚悟が必要なのだろうと思います。
「自分として、正しいかどうか」、さらには「人間として正しいかどうか」、経営者の主体的な価値判断、そして最後はその責任を取ることが、リーダーたるものの矜持です。
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