「不適切」という言葉の曖昧さ? | ポスト・ヒューマン・ジャパン株式会社

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  • ブログ2023.04.10

    いつもお世話になっております。

    PHJの堀内です。

     

     

    皆さんは、テレビ朝日の「朝まで生テレビ」という番組をご存じですか。

    以前、司会の田原さんが、怒っていたことがありまして(これはいつもかも)。

    その内容は、東芝の「不正会計」がテーマの時でした。

    「テレビ朝日もそうだが、なぜ東芝の不正会計を、不適切な会計と報道するんだ。

    スポンサーだからか!」と。

    私もその通りと、拍手していました。

    皆さんは、どう考えますか?

     

    ちなみに、

    「不適切会計」「不正会計」の違いは。

    不適切会計:意図的であるか否かにかかわらず、財務諸表作成時に入手可能な情報を使用しなかったことによる、又はこれを誤用したことによる誤り。(監査・保証実務委員会研究報告第25号より)

    会計処理について何か適切ではない処理があった場合は、「不適切会計」という言葉を使い、不正会計に比べて広いものとなっています。

    つまり、不当または違法な利益を得るために行われた会計処理が不正会計。例えば、売上の架空計上や費用の不正な支出など。

    不適切会計と不正会計の違いは、一言で言ってしまうと「意図的」であるかどうか。

    だから、

    東芝問題を報道する時は「不正会計」でしょう。マスコミさん!

     

    さて、福祉業界では、「不適切なケア」という言葉がありますね。

    職員による明らかな虐待(意図的な虐待)もありますが、たとえ自覚なく行っていたとしても、正しいとは言えないケアを「不適切なケア」と呼ぶそうですね。

     

    高齢福祉のデータになりますが、

    厚生労働省の「身体拘束及び高齢者虐待の未然防止に向けた介護相談員の活用に関する調査研究事業報告書」では、「虐待や身体拘束につながる可能性があるとされる不適切なケア」について、「あった」とする介護相談員は36.5%(1,414件)、「なかった」は54.4%という結果に。半数強は「なかった」となっていますが、介護相談員の約1/3が不適切なケアを発見したことになります。

    不適切なケアがあったとされる施設ごとの比率については、「老健」が47.7%、「特養」が43.0%と半数近く。次いで「ショートステイ」が40.0%、「療養病床」が38.2%、「グループホーム」が35.7%、「小規模特養」が31.5%、「デイサービス」や「デイケア」もそれぞれ17.3%、19.5%と2割程度ですが、決して少ないとは言えない結果に。

     

    いずれにしても、虐待をする側、不適切なケアをする側の視点です。

    「不適切」という言葉は、広義ですが、その問題を曖昧にしているように感じます。

    最も大切なのは、その被害を受けた当事者の視点、尊厳を守るということでは。

     

    さて、いよいよPHJが福祉業界の虐待殲滅に動き出します!

     

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    お楽しみに!