あなたの経営する法人の職員・管理職におりますか?「言葉の自動機械」 | ポスト・ヒューマン・ジャパン株式会社

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  • ブログ2023.02.16

    いつもお世話になっております。

    PHJの谷本です。

     

     

    社会学者の宮台真司氏が提唱した日本人の傾向を表す表現で、「言葉の自動機械」という言葉を皆様は、ご存知でしょうか?

     

    その意味は、現代の日本人・人間が無意識的に刷り込まれた言葉の構造にしたがって自動的に言動・行動するあり方を指しています。

     

    中国人の知り合いが一人もいないのに、中国人の悪口を言っている人、ネトウヨ、パヨク・・・・・。

    たとえばネットで流れるニュースを見たとき、私たちの心の中で起きる反応はそのほとんどが反射的なものであり、自動的なものです。別の言い方をすると結構、動物的・反応的ですよね。

     

    そこで何かを反射的に感じたときに、私たちは自動的に反応しているのではなく、そのある考え・感想を、俯瞰で検証しているでしょうか?一つ一つ判断しながら反応・言動・行動しているでしょうか。

     

    あなたの経営する法人・施設・事業所の管理職・職員で「言葉の自動機械」の人はたくさんいるはずです。

    イザヤ・ベンダサン著の「日本人とユダヤ人」にこんな内容があります。

    〜オリンピックの時(東京オリンピック1964)、確かに朝日新聞だったと思うが、次のような投書が載っていた。「自衛隊が祝砲を射つというが、これは誠に平和の祭典にふさわしからぬ行為である。日本は平和国家である。祝砲を射つなどということはやめよ」といった論旨であった。これに対して何か反論が出るかと思っていたら、何も出なかった。「祝砲」という国際間に確立した儀礼が、どのような経過で発生し、どういう意味を持つかを、この投書は全く考えなかったと見える。端的にいえば「私は自らの手で武装を解除し、平和と友好のうちにあなたをお迎えします」という意思表示なのである。昔の大砲は筒先から弾丸をこめると、発射する以外に弾丸を抜く方法がない。例えば船が港に近づいたとしよう。(中略)にょっきりと砲口が出ている、これに弾丸がこめてあるのかないのか、誰にもわからない。しかしこの船が港外で全砲を発射し、このまま入港すれば、これは確実に武装解除したことになる。一方、周囲の砲台も同じようにすれば、これも自らの手で武装解除し、平和と友好裏にその船を迎え入れるという意思表示になる。外国の皇帝や使臣が来たとき、目の前で砲を発射して(もちろん空砲だが)そのままにしておくことは、同じような意思表示である。したがって祝砲を発射しないということは敵意の表示であって、戦闘準備は完了している、必要あればいつでもぶっ放すぞ、という意思表示にも受け取られる。したがって祝砲なしなら「戦闘準備は完了している、必要あらばいつでも砲弾をお見舞いするぞ」と言いつつ、世界中のオリンピック選手を迎えたことになってしまう。こういえば一番驚くのは、その投書者自身であろう。「私にそんなつもりは全然なかった」というに相違ない。だが本人の「つもり」がどうであろうと前記のような意思表示と取られてもしょうがない。〜

    介護現場の管理職・職員が「良かれと思って」発言している内容・意思・現場の理解が、要介護高齢者の尊厳を踏み躙るものだとしても、経営者であるあなたは、そのまま放置しておくのですか?もしそうだとしたら、あなたは何のためにいるのでしょう?

    それが万が一、社会福祉法人だとしたら、末代まで恥を晒すことになるでしょう。

    皆、自由意志にもとづいて言動・行動しているのは間違いがないですが、このように自分の思考・言動・行動を確かめていくことによって、人間の習慣的な思考・言動・行動の多くが自動機械化していることも、また確かな事実であることが分かってくるような気がします。

    認知症ケアに関わる「自立支援介護学」理論に対する反応も、世の中的に結構「言葉の自動機械」化している人々が大変多い、というかそちらがメジャーなので、介護業界のレベルが心配になったりするときがあります。

    谷本、個人のお話をさせていただくと、谷本がポスト・ヒューマン・ジャパンというコンサルティング機関で、「自立支援介護学」に基づく科学的介護の教育導入のコンサルティングを自社のブランドで始めようとしたきっかけは、2016年11月10日に開催された首相官邸「未来投資会議」で当時の安倍首相が決断してコメントを出した「お世話型介護から自立支援介護にパラダイムシフトを起こす」という内容、及び自立支援・重度化防止に資するケアに取り組む事業所にインセンティブを出し、取り組まない事業所にディスインセンティブととする考えに反対声明を出した2つの業界団体の声明文の内容に、「何か嘘くさい」と思って調査研究を始めたことが発端でした。

    何か自立支援介護に反対する側の経営者や現場の介護職・専門職の発言に、怪しさを逆に感じたのです。そこで感じたまんま、根拠もなく判断してしまえば、私も「言葉の自動機械」になってしまったと思いますが、冷静に・客観的に・俯瞰で検証していくと

    様々な様相が鮮やかに視えてきました。

    自立支援介護学を教える側の課題、介護業界・団体・法人側のマネジメントのリテラシーの脆弱さ、貧弱さ、介護職のコミュニケーション能力に対する絶望的な教育不在の現実、介護職・経営者側の歪曲・思い込み、平等主義の戦後教育の悪影響がいっぱいの業界団体のレベルの低い会員に合わせようとする「学級崩壊型クラス担任思考」、実は介護保険法施行以来、職員都合の介護倫理はテキストは存在してはいるが「要介護高齢者視点の介護倫理」の教育が全く施されていなかったことによる介護職の倫理観の欠如、介護事業の経営者における現場任せ・丸投げマネジメント=非エリート性の露呈、多くの福祉学者の依存を良しとする思想、障害福祉における「自立支援」と高齢者福祉における「自立支援」の混同・・・などなど。

     

    「言葉の自動機械」となっている人はその発言・コメントが、

    「憶測」、「歪曲」、「思い込み」、「決めつけ」・・・・・で形成されてしまうことが多いです。

    で、私、ご提案があります。

    シンクタンク研究者の方や、ジャーナリストの方や、福祉系学者の方々って

    「自立支援」とは「自律支援」である・・・という考え方がお好きですよね?

    だったら、「高齢者を枯れさせる介護」「加齢に伴い機能低下をさせていく介護」

    「お世話型介護」「お嫁さん介護」「不適切ケア」だけでなく、「健康を回復させるケア」

    「健康を死を迎えるその直前まで維持するケア」「免疫力を高めるケア」「低下した認知機能をもとに戻し高めるケア」も介護現場にマスターさせて、利用者に「自律」、選択させてあげることができる環境にしないと、「自律支援」できてないことになりませんか?

     

    なのでマスターさせましょう!

     

    では、コマーシャルです!!

     

    大規模介護事業者に勝ち続けたい法人の経営者の皆様、あるいは大規模な社会福祉法人・医療法人・株式会社等営利法人の経営者の方で、サスティナブル経営を実現させたい皆様。

     

    鍵は「科学的認知症ケア」の介護現場完全マスターです。

     

    無料説明会でお待ちしています。

     

    ご案内はこちら

     

    P.S.経営者以外の方、ご参加されても、お時間の無駄と思われます。ご遠慮ください。

      法人・会社を変えるためには順番があります。1番目は経営者が自己認識を変えること、その次が現場の皆様の出番です。経営者判断の前に現場の皆様が学んでも、現実は変わりません。悪しからず。

     

    PHJ-認知症あんしん生活実践ケア研究会 無料説明会

    2023(令和5)年2月25日(土)13:30〜15:45

    https://semican.net/event/posthuman/eymzly.html