雑草の個性に学ぶ介護経営マネジメント〜介護保険1割負担から2割負担へ?! | ポスト・ヒューマン・ジャパン株式会社

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  • ブログ2022.11.09

    いつもお世話になっております。

    PHJの谷本です。

     

     

    介護保険制度の改革の議論が進んでいます。国民が介護保険制度を利用する際の「1割負担が、介護報酬改定の3年周期で2割負担の国民の幅を拡大していく」とのシナリオが進んでいるという声も聞こえてきます。

    1割から2割の負担に変わる国民が3年ごとに増加していくとどうなるでしょうか?

    考えられるのは、「介護保険サービスに質を求め始める」ことが予想されるでしょう。何せ負担が倍ですから。

    「レスパイト」の役割だけでは・・・・。あるいは「お世話型介護」サービスの場合、どんどん国民によっては介護サービス側への依存度を深めていく、高齢者の身体&精神&社会での退行現象を介護サービスのせいで進めてしまう・・・・さらに介護が3K化の道へ進んでしまい、介護職等の負担が激増する?・・・・・・。または、ある事業者は、それを逆手に取って「介護保険内での自立支援・重度化防止・要介護軽減・再びまたできるように戻すケア」で差別化を図るかもしれません。

     

    「介護保険制度自己負担が倍なら、回復して差し上げないとお金、もったいなくないですか?」という

    自立の価値観の提案です。

     

    今後の予想がしにくい状況をVUCA(ブーカ)という言葉で表すことがありますが、まさにその様相です。

     

     

    ちなみにVUCA(ブーカ)とは、Volatility・Uncertainty・Complexity・Ambiguityの頭文字を取った造語で、社会やビジネスにとって、未来の予測が難しくなる状況のことを意味しています。
    それぞれ、Volatility(変動性)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性)というように、現代の特性を表しているようです。

    VUCAは、元々アメリカで使われていた軍事用語らしく、1990年代にアメリカとロシアが対戦していた冷戦が終結し、核兵器ありきだった戦略が不透明な戦略へと変わったことを表している言葉とされています。その後、2010年代に変化が激しい世界情勢を表す言葉としてビジネスでも利用されるようになったわけです。

     

    介護業界に当てはめてみると、

     

    Volatility(変動性)=お世話型介護・三大介助を尊厳に配慮しつつ実践できれば良かったのが、「科学的介護」「自立支援・重度化防止介護」に国が求める価値観・価値基準が変動

     

    Uncertainty(不確実性)=業界全体で纏まれば、助けてもらえる・今までの経験があれば生き抜いていけるということよりも、経営者は自立・自主判断・自己責任、介護もリスキリング(学び直し)を行い

    古い経験を捨て去り、自ら新しい経験に身を置き続けなければならないという不確実性

     

    Complexity(複雑性)=介護職が「寄り添う」「思い」など文学的で通用していたのにも関わらず、「科学的介護」により「高齢者の生理学」ほか複雑な知識体系に学びを広げなければ通用しなくなる、あるいは医療職が病院時代の常識に思考を固定していても何とかなったにも関わらず、介護保険法の仁義・価値観・最新医学のエビデンスを老年医学のプロとして駆使しなければ、老年期の身体的自立の再獲得のサポーターとして機能しないという複雑性

     

    Ambiguity(曖昧性)=厚生労働省が「科学的介護情報システム(LIFE)」の運用の中で、「科学的介護推進加算ほかLIFE関連加算にデータを提供していけば厚生労働省から「フィードバック」がもらえそれを参考にすれば自然と「介護の質」が高まると「信じていたが」、そんなに世の中甘くはないよ、では「科学的介護」をマスターするためにはどうすれば良いか?が「科学的な裏付け」を集めている途中であるために、あえてベストプラクティスは最後まで未公開にせざるを得ないという曖昧性。

     

    介護の大企業、大規模な社会福祉法人は、根拠なく自身の組織のスケールメリットを誇り、安心しているかもしれません。逆に介護事業者の中で中小、あるいは零細の事業者は先行きに不安を感じているかもしれません。

    しかし、生命線は組織の規模だけではありません。

    生き残り方を理解しているかどうかだと思います。

    ここで突然、雑草のお話です。(引用:「はずれ者が進化をつくる〜生き物をめぐる個性の秘密」稲垣栄洋)

    ・ミミズは、元々あった足を捨てたから、土の上で生き残れた。

    ・飛べない鳥キウイは飛べなかったから、子孫をたくさん集めた

    ・雑草は、踏まれても立ち上がらないから、踏まれる前よりも成長できる

     

    進化に成功したのは「強い」生き物ではなく、オンリー1になれる「場所」をみつけた誰よりも「弱い」生き物たちだった。

     

    あなたの経営する介護事業所が存在する「日常生活圏域」での利用者獲得と職員獲得の戦いには

    バックの組織のデカさは関係ありません。

     

    人間は「物語」に左右される生き物です。

     

    あなたの事業所は、どのような物語(ストーリー)を語ることができるでしょうか?

     

    誰が聴いても、納得・理解・共感・共鳴・感動できる「介護倫理」をあなたの法人は発信できますか?

     

    少し不安でしたら、PHJオリジナル編纂の「利用者視点の8つの介護倫理」を学ぶことをお勧めします。

     

    では、また。

     

     

    介護事業を経営する皆様、「利用者視点の介護倫理」を、「科学的介護」時代の最低常識として、職員に、リスキリングしませんか?

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